2005年11月16日(水)
おせちこばなし・お雑煮三昧 [ハウディニュース2006]
おせちこばなし
最近のおせちは2段〜3段が主流ですが、伝統的な重箱は5段。それぞれの段の重箱にも意味が込められています。
◆ 一の重・・・・・・祝肴や口取り(関東では黒豆、数の子、田作りを入れます。三つ肴とも言われます。)
◆ 二の重・・・・・・酢の物、前菜(栗きんとん、紅白蒲鉾、伊達巻き、錦卵、昆布巻き等)
◆ 三の重・・・・・・焼き物◆ 四の重・・・・・・煮物
◆ 五の重・・・・・・控えの重←空です。
※来年こそ空の重を埋められるようにと願いをこめられています。
このように様々な意味が込められたおせち。去年1年間の無事に感謝し、今年一年も頑張ろうという気持の表れなのですね。
〜おせちに込められた思い〜
【紅白かまぼこ】紅はめでたさと喜びを表わし、白は神聖を表わします。
【昆布巻き】「喜ぶ」の言葉にかけて、昆布はお正月の鏡飾りにも用いられています。健康長寿が得られると言われています。
【お多福】「阿多福」という字が当てられ、文字通り福を招く食べ物とされています。
【黒豆】豆は、まめで健康を意味し、一年の「無病息災」を願います。
【田作り】片口鰯の稚魚を素干ししたもので、稲を植える時に灰に混ぜて肥料にしていたことから、「稲の豊作を願う=豊年豊作祈願」とされます。
【数の子】二親から多くの子が出るのを好き事とし、古くからおせちにつかわれました。
【栗きんとん】「金団」は財宝をあらわすため、裕福の願いが込められています。
【紅白なます】生の魚介などを用いて大根、にんじんと酢で作ったことから、「なます」の名がつけられました。紅白のめでたい色合いばかりではなく、大根にはビタミンCが豊富でカゼもひきにくくなる食べものでもあります。
【えび】腰曲がりえびは、長いひげをはやし、腰が曲がるまで長生きすることを願ってお正月飾りやおせちに用いられます。
【たい】めでたいに通じる語呂合わせ。江戸時代にはじまった七福神信仰とも結びついています(恵比須様が抱えていますね)。
お雑煮三昧
●お雑煮の起源
お雑煮でお正月を祝う習慣は室町時代に始まりました。
神様へのお供えを下ろして食べると日々の生活に新たなパワーが生まれるとされていたそうです。それで、大晦日の日に神様にお供えしたお餅を1月1日(元旦)に新鮮な水・新しい火で、海と山の幸をひとつのおなべで煮て食べる慣わしがありました。これがお雑煮の始まりなのですね。
●お雑煮は全国一緒??
お雑煮のお餅のかたちや中に入っている具材、実は全国さまざま。
ここで代表的なものをご紹介。
◆北海道
餅は焼いた角もちです。具は鳥肉を入れるというところが多く、他にかまぼこ、しいたけ、ミツバ、ほうれん草、ごぼう、竹の子などを入れます。また、北海道らしく、鮭やいくらを入れるところもあります。
◆新潟
南北が長いのに加えて、海の幸を生かして日本海側、山の幸を利用する内陸部、それぞれ入れる材料も多種多様でいろいろなお雑煮があります。
◆京都
基本は白味噌に丸餅
◆香川
香川を代表するお雑煮は甘い白味噌で仕立てられたお雑煮の中には、なんと餡(あん)いりのお餅!しかし、以外にもおいしいのです。
◆九州
九州は丸餅にだし汁が一般的。ダイコン、ニンジン、ゴボウ、ミツバ、シイタケ、鶏肉などの具材が入ります。
同じお雑煮でも、全国で沢山のバリエーションがあるようです。また、同じ県でも家庭によって雑煮はさまざま。しかし、神様と自然の恵みとに感謝する気持ちは変わらないようです。
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