ヤマロク醤油　目印は大きな樽

　香川県小豆島の特産品といえば、オリーブ、佃煮、素麺、そして醤油。小豆島は醤油作りが盛んで、昔は醤油工場が４００程あったのですが、徐々に減り今では２０程の醤油屋さんがあります。良質の醤油を作るためには良質の塩が必要です。良質の天日塩が小豆島で生産されること（弥生時代から作られていたそうだ）から、小豆島の醤油作りの歴史ははじまったのです。また醤油造りに欠かせない酵母の発育がこの瀬戸内気候が適していました。また良質の大豆や小麦が海路により九州から運ばれました。
　今回小豆島に行くにあたり、醤油蔵を訪ねようと思い、色々調べて一つの蔵を訪ねることにしました。選んだ醤油蔵は「ヤマロク醤油」さんです。ヤマロク醤油さんは小豆島でも醤油造りのメッカでもある、小豆郡内海町の少し内部に入ったところにあります。

もろみ蔵内部

　ヤマロク醤油さんは、醤油製造業者として真剣にそして良質で手間隙かけることを惜しまない製造を行っておられます。今回、五代目「康夫」さんのご好意により蔵の内部を見せていただき、詳しいお話を聞くことができました。
　蔵に近づくにつれ「もろみ」のなんとも言えない香りに包まれ、築１００年をとっくに越えている蔵の内部へと足をすすめます。改修中の土蔵の壁は年月を感じさせ、心穏やかな気分になります。
　ヤマロク醤油のもろみ蔵は、国の「登録有形文化財」に指定されており、今も現役で活躍しています。蔵の中で、三十二石（6,000リットル）の大杉樽が置かれています。身長よりもはるかに高く、ひとつひとつ手作りのため大きさはそれぞれですが、高さ2ｍ10ｃｍ、直径2ｍ30ｃｍもあります。

杉樽にこだわる

　樽の外側をよくみると、「かび」のようなものがぎっしりついています。巨大な杉樽には、発酵を促す酵母菌や乳酸菌が住み着いているのです。康夫さんの話では多くの良質の菌が内海町内で浮遊しその良質の菌がくっつき、また良い酵母菌となっていくそうです。

蔵上部

　階段をのぼり、樽の中を見せていただきましたが、樽によって「旨み」がでるものとでにくいものがあるとのこと。素人ではまったく分からないレベルの話です。醤油のソムリエという感じですね。

鶴醤

　ヤマロク醤油さんの一押し醤油「鶴醤（つるびしお）」は、「ただの」醤油ではなく、「再仕込」という方法で作られています。年期の入った樽の中、試行錯誤の末に作り出された醤油です。 「再仕込」の特別な点というのは、その「醗酵」期間と「醗酵」方法。本来なら４〜６ヶ月、ヤマロク醤油でも１〜３年で一人前の醤油となります。しかし「再仕込」の場合は「もう一回」となるのです。すでに二年間ほど熟成された醤油にさらに、麹を仕込んで余分に二年醗酵。これが「再仕込」という特別においしい醤油を作るための製法なのです。舐めたところ、旨みがぎっしりつまっていました。はっきりいって「驚き」の味でした。やはり時間をかけ、材料を厳選して作られたものです。（145ml　小瓶　472円）食卓での刺身や豆腐、おひたしなどのかけ醤油や魚の煮物に最適です。

　丹波の黒豆大豆を使った「菊醤」（きくびしお）は高貴な香りとまろやかな甘みが特徴です。
　料亭などのこだわりのお店から、個人でこの醤油と決めてお取り寄せされるかたまで多くいらっしゃいます。
　この菊醤は2004年6月3日包装のNTVどっちの料理ショー「讃岐釜玉うどん　VS　沖縄そば」にてうどんのつゆの本日の限定素材としても紹介されました。

■ヤマロク醤油株式会社
761-4411　香川県小豆郡内海町安田甲1607
TEL：0879-82-0666
FAX：0879-82-1293

再仕込醤油「鶴醤つるびしお」500ml×2本、ちょっと贅沢なぽん酢500ml×1本。計3本入り
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