肉編-「焼く」 [DINING EXPRESS誌より]
肉を焼くといっても方法はひとつではありません。直火焼き(グリル)、オーブン(ロースト)、鉄板焼き(ソテー)の3つに大きく分けられます。
基本的に焼くという作業は、焼くことによって表面に膜を作り、肉の旨みを閉じ込めてしまうことが大切です。その焼き加減で美味しさが左右されますので、簡単なようで大変難しい、細心の注意が必要な料理方法です。
■ 直火焼き(グリル)
和食では塩焼き、つけ焼き、照り焼き等があります。洋食では網の上やグリルパンで焼くグリルがあります。
塩焼きは、材料の持ち味を最も生かせる方法のひとつです。それだけに火を通しすぎると風味を損なうので、最初強火で手早く焼き、余熱で火を通すぐらいの加減がポイントになります。
つけ焼きは表面をカリカリに焼くことで香ばしく仕上げることが大切です。
照り焼きは、材料に掛けじょうゆをしながら、照りよく焼く技法で、技法的にはつけ焼きとほぼ同様です。掛けじょうゆに甘味の調味料を多く使う点で、つけ焼きと区別されます。
グリルとは余分な脂を落としながら、素材の旨みを封じ込めつつ直火で焼くことをいいます。ステーキについても、溝のついたグリルパンで焼いた場合、溝に余分な脂が落ちて、表面はカリッと中は柔らかく仕上がります。これはグリルの手法といえます。
オーブン料理の代表的なものとして、ローストビーフ、ローストチキン、パイ包み焼きなどがあります。中国料理のオーブンを使った焼き豚もそのひとつです。オーブン焼きとはオーブンを使うことで、外側から徐々に火を通し、肉の旨みを封じ込める料理方法です。素材に柔らかく火を入れ、表面をこんがりと色づけつつ、中心をジューシーに仕上げることができます。フランス語でロティールといいます。
■ オーブン焼き(ロースト)
オープン料理の代表的なものとして、ローストビーフ、ローストチキン、パイ包み焼きなどがあります。中国料理では、オープンを使った焼き豚も そのひとつです。オープンを使うことで全体から徐々に火を通し、肉の旨みを封じ込める調理方法です。
つまり、閉ざされた空間で高温の熱気で加熱していく方法のことをフランス語でロティールといいます。目的は、素材に柔らかく火を入れ、表面をこんがりと色づけつつ、中心をジューシーに仕上げることにあります。
■ 鉄板焼き(ソテー))
フライパンや鉄板などを使って炒める調理方法をフランス語でソテーといいます。ソテーとは、汁気を使わずに、バターや脂を使って加熱して仕上げる技法のことです。基本的には油脂を使い、蓋をせずに強火で火を通します。
フランス料理でよく聞かれるポワレは、ソテーの中の技法のひとつで、平たい素材を動かさずに片面ずつ焼いて仕上げる調理方法です。
ソテーのポイントは厚手のフライパンや鍋を使用し、最初に強火で素材の表面を固め、こんがりとさせて、中はジューシーに仕上げることです。代表的な料理にビーフステーキ、ハンバーグステーキなどがあります。
Posted at 06時06分
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