穀物を抜きにイタリア料理は語れない。 [D@EXコラム]
イタリア料理と聞いておそらく誰もが一番に思い浮かべるのが、パスタやピッツァ、リゾットでしょう。これらの材料は麦や米、つまり穀類から作られる糟理です。農耕民族であるイタリアでは、古代□ーマ時代である遥か2000年以上も昔から穀類が人々の食を支えてきました。ただ,この晴代の食べられ方は穀類在粉にして煮たプルスというポレンタの原型のような料理や、焼いたパンみたいな簡素なものが中心。スパゲッティやピッツァの登場は、ずっと後のことです。さて、ひと□に穀類といっても、その種類はいろいろ。まずはイタリアでよく食べられるものについて少し整理してみましょう。
南のように硬質小麦のとれない北イタリアでは軟質小麦、オルツォなどが中心。
【小麦】frumento(フルメント)
小麦は大きく硬質小麦(grano duro=グラノ・ドゥーロ)と軟質小麦(grano tenero)o=グラノ・テーネロ)の2つに分けられます。粒の断面が透明でガラス質のものを硬質小麦。断面が白っぽくて粉状のものを軟質小麦といいます。乾燥パスタや南イタリアの手打ちパスタ、パンなどは硬質小麦が使われます。断面がガラス質なので挽いても完全には細かくならず、粗くなります。この粉がセモリナ粉です。セモリナとは粉を挽いた状態のことで。2度挽きし、細かくしたものもあります。ちなみに、イタリアの乾燥パスタは硬質小麦の(デュラム小麦)を粉にした「デュラムセモリナを100%」使用することが定められています。
硬質小麦の産地は主に南イタリアですが。軟質小麦は北、中イタリアが中心。この軟質小麦を粉にした時の精製度が高い順に、00、0、1、2、インテラグーレ(全粉粒)の5段階に分かれます。一般的には00と0が使われています。
【ファッロ】farro=(スペルト小麦)
イタリア語で粉のことをfarina(ファリーナ)といいます。ファッ□という言葉は、このファリーナという言葉の語源になっています。それだけ歴史は古く、古代□ーマ時代以前の古代エトルリア時代から食べられていました。ローマでも、初期のパンはこのスペルト小麦を使った無発酵のものだったそうです。
【オルツォ】orzo=(大麦)
これも歴史が古く、古代ローマでは、オルツォの薄皮を取るためにトーストしてから、オルツアートと呼ばれるスープやポレンタ、パンを作っていました。現在でも、ビールやウイスキーの原料としてのほか、イタリア北部の、ヴェネトやフリウリ、トレンティーノ・アルトアディジェなどで栽培され、料理にもよく使われています。
フリウリ、トレンティーノ・アルトアディジェなどで栽培され、料理にもよく使われています。
【トウモロコシ】mais=(マイス)
【そば粉】grano saraceno=(グラノ・サラッチェーノ)
そばとトウモロコシは、オルツォやライ麦と同じく小麦がとれない寒冷地、つまりは北イタリアの山岳地帯を中心に栽培されています。トウモロコシはコロンブスのアメリカ大陸発見後にヨーロッパに渡ってきました。料理として一番よく使われているのはポレンタでしょう。黄色の粉と白い粉があります。トウモロコシはもともと飼料として食べられていたものなので、それを使ったポレンタは貧しい食べものというイメージがあります。南の人たちはポレンタをあまり食べませんから、ポレンタばかり食べる北の人たちのことを「北のポレン夕食い」と揶揄することも。つやよく煮あがったポレンタはほんのりと甘くおいしく、北の人はポレンタの味をとても誇りにしています。
穀類を粒のまま使ってヘルシーメニューの提案
硬質小麦や軟質小麦は主に粉にして使いますが、ファッロやオルツォは粒のまま料理に使えます。下ごしらえに時間がかかって大変ですが、冷凍品ならばそのまま使えるので便利です。
一番手軽なものは、野菜がたっぷり入ったスープに加えて具たくさんのスープに仕立てることですが、他にも米料理をイメージすれば。ファッロやオルツォの料理へのバリエーションは広がります。基本的には、米のサラダ、米のコロツケ、トマトの詰め物など米を使った料理には何にでも加えたり、米の代わりに使ったりすることができるのです。
穀類を丸のまま使うことのメリットの一つは繊維質がたっぷりとれること。ファッロやオルツォは貧しいイメージがあるのでレストランでは嫌われていましたが。健康志向の高まりで積極的に使われるようになってきたそうです。
18651カゴメ ファッロ(スペルト小麦)
1kg*6/P/冷凍
ファッロ(スペルト小麦)を茹でて、急速バラ凍結しました。スープ、リゾットの具材、付合せ、サラダ等にご利用ください。
18652カゴメ オルツォ(大麦)
1kg*6/P/冷凍
オルツォ(大麦)を茹でて、急速バラ凍結しました。スープ、リゾットの具材、付合せ、サラダ等にご利用ください。
ヘルシー志向で食べられる一品
魚介とスペルト小麦のサラダ
● 食 材 (10 人分)
あさり(からつき) 1000 g
塩 27 g
カゴメファッロ 300 g
やりいか 850 g
カゴメ彩り野菜ミックス 450 g
イタリアンパセリ 10 g
こしょう 0.2 g
レモン汁 75 g
トレビス 50 g
トマト 480 g
ピクルス(サワー) 40 g
ムール貝(殻付き) 40 個
オリーブ油 300 g
むきえび 300 g
● 作り方
1)ファッロは塩少量を加えた湯で4〜5分間ゆで、水けを切って冷ます。
2)彩り野菜ミックスはオーブンシートを敷いた天板にのせ、中火のオーブンで加熱して解凍し、冷ましておく。
3)むきえびは塩とレモン汁少量を加えた湯でさっとボイルする。
4)ヤリイカも同様にボイルして輪切りにする。
5)ムール貝を空煎りして殻から身を取り出し、煮汁は漉しておく。
6)あさりも同様にする。
7)トマトは角切りにする。
8)ピクルス(ディル風味のもの)は縦半分にカットして薄切りにする。
12620彩り野菜ミックス
1kg*6/P/冷凍/ズッキーニ、黄ピーマン、赤ピーマン、タマネギ、ニンジン
5種の野菜をキューブ状にカットし、弱めにグリルしてMIXしました。鮮やかな野菜の色あいが特長です。パスタメニューの具材・料理のトッピングに最適です。
記事・レシピ協力
カゴメフードサービスインフォメーション
Posted at 06時13分
トラックバック
トラックバックURL
http://www.howdy.co.jp/dining-express/tb.php?ID=169