■名物なの?宮崎の温泉ういろう「白」が基本! [D@EXコラム]
ういろうは、代表的な和菓子のひとつ。特に「名古屋のういろう」が有名ですが、日本各地で、それぞれの土地のういろうが名物として作られています。そのほとんどが羊羹のように大きなもの。宮崎のういろうは、「鬼の洗濯岩」を模し、あらかじめ小さく切ってあるという噂。波打つように並べてあるのが特徴と聞き、期待して購入。パッケージのトロピカルムードあふれるやしの木といい、涼感あふれる一口サイズういろうを期待しましたが、普通のこんにゃくサイズのういろうでした。残念。
“温泉”ういろうとあるので、温泉で蒸してあるものかと思いましたが、そういうわけでもなさそうです。
ところで、この「ういろう」という名前、ずいぶん変わった語感ですが、いったいどこから名付けられたのでしょうか。鎌倉時代に、中国・元の中国の外郎職(中国の医者・薬剤師のこと)陳宗敬という人が不老長寿の妙薬「透頂香」(とんちんこう)という今の仁丹に似た丸薬を伝えました。しかし名前が難しかったので、この人の役職名をとって「外郎薬」(ういろうぐすり)と呼ばれるようになりました。この薬は苦かったらしく、口直し用に黒砂糖と米糖で作った蒸し菓子が作られるようになったのですが、いつしかこの蒸し菓子の方が、「ういろう」と呼ばれるようになったそうです。
ちなみに、歌舞伎十八番にある「ういろう売り」のういろうは、和菓子でなく「薬」のういろうだそう。
「ういろうって、羊羹とどう違うの?」と思っている方も少なくないのでは? 確かに羊羹とういろうは見た目は似た感じがしますが、中身はまったくの別物。羊羹が小豆を主材料にしているのに対して、ういろうは米粉と砂糖で作られます。米粉に少量の水を加えてかき回し、砂糖をまぜて、目の細かいふるいで蒸籠の中にふるいこみます。これを蒸し上げて、適当な大きさに切ればできあがり。確かに“米つながり”で食感がビーフンと似ていると感じるのは私だけでしょうか。ういろうは白が基本で、これに抹茶や黒砂糖、こしあんなどを混ぜ込めば、あずき、抹茶などの風味のういろうになります。<YA>
おうちで簡単!ういろうを作ってみよう!
鬼の洗濯岩
PHOTO
外郎売り
Posted at 00時00分
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