肥後の珍味 「こるまめ」 [D@EXコラム]
私は熊本生まれで小さいころから納豆を食べていました。東京にいるときも納豆は食べていましたので関西の人(特に大阪)が納豆に対してあれほどの拒絶感をもつのもなんとなく不思議な気もしていました。熊本も西日本にありながら、納豆との結びつきが特に深い県であり、消費量も東京に並ぶ全国平均を上回る納豆好きな県民だそうです。
熊本城を築城した加藤清正。豊臣秀吉の命を受けて日本軍が朝鮮に出兵したときに、納豆が熊本に持ち込まれたとか、糸ひき納豆の歴史には諸説があり、どれが正しいともいえませんが、16世紀に納豆と熊本が深い結びつきをもったのは間違いなさそうです。出兵の際に煮豆入りの俵を馬の背に載せて進んでいると煮豆は馬の体温で発酵し始めていました。みんなで「香ばしい、香ばしい」と言い食べたといいます。この『香ばしい豆』が時を経ていつの間にか『香の豆』になったそうです。
熊本地方では今でも乾燥した納豆を『コノマメ』または『コルマメ』と呼んでいます。熊本弁ではこれがのことを「こるが」とか言いますが、こる豆はこの豆という意味ではなさそうです。干こる豆は保存食としても昔はよく食べられていたということです。現在でも熊本の南部城南地方(矢部町や城南町など)ではこのこる豆を良く食べるそうで、こる豆をご飯の上にのせ、お茶をかけて食べる「お茶漬け」などで親しまれています。
こる豆は干納豆ですが、よく販売されている乾燥納豆とは違い臭いもあり、納豆の本来のもつ香りが濃縮された感じです。(株)丸美屋さんが製造・販売している肥後の珍味 こるまめはスーパーでも購入できるほどポピュラーになった熊本の名物食の一つといえるのではないでしょうか。
こるまめのパッケージの裏面には「肥後の小町も、ご隠居様も、お天道様も「こるまめ」は昔も今も毎日欠かせぬと申します。「こるまめ」は古来より肥後の国に伝わりそのうまみは珍、香りは妙、げにも愛たき逸品にして、五色の茶漬にも相勝るお茶漬として、はたまたおつまみに、今様に申せばバッチリ栄養豊かな自然食。されば巷間話題の丸美屋相伝「こるまめ」を姉妹品「お城納豆」共々末永くご賞味の程を伏してお願い奉まつる」とあります。丸美屋さんのこるまめは天日干にて作られています。
Posted at 05時09分
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フジサワ ドライ納豆
フリーズドライ加工された納豆、その名も「ドライ納豆」。 「ナットウキナーゼにより、高血圧・血栓病・中性脂肪・コレステロール等を抑制!!」と パッケージには書いてある。 「学校給食採用食品」とも。 私は学校給食ではまだ見たことはないが。 ネットを漁ってみる