海苔の栄養と特徴 [D@EXコラム]
【海苔の特徴】
・発ガン抑制効果
海苔は高蛋白、低カロリーの美容食であると同時にビタミンやミネラルが豊富で成長期の幼児にもよく、血液中のコレステロールを低下させ、動脈硬化(高血圧の原因になる)を予防するなど健康食としても優れた資質を備えています。特に、コレステロールを解消する物質を含むことは海苔のすぐれた医学的価値の一つとなっています。
また、58年の「日本癌学会」で北里大学の山本一郎教授が海苔に発ガン抑制効果があることを発表し、その薬効が改めて注目されました。
同研究では、一日にほぼ2枚の海苔を食べれば発ガン抑制効果が期待できると試算されています。さらに同教授は、59年の「日本癌学会」で、乳ガンについても同様の研究を行い、発ガン抑制効果があることを発表しました。
この他にも東京工業大学の坂上良男名誉教授が国際海藻学会及び、日本水産学会で、「海苔にはたった2枚で胃潰瘍を防ぎ、その傷を治す成分があると発表」されており、海苔の持つ医学的価値が改めて見直されています。
・骨粗しょう予防効果
近年子供達のカルシウム、鉄分不足がさけばれており、骨折が多い・肥満症での高血圧症等の症状が増大しています。海苔にはカルシウムが0.4〜10.6%程度含まれており、無理なくとれる点でカルシウム剤としても優れており“総合栄養食品”としての評価が定着しています。
【おいしい海苔の見分け方】
一般的に良い海苔は黒く(焼くと深い緑色)光沢があり、穴・破れ・混入物がなく、柔らかいものが味、香りともに優れています。最近では、焼きのり・味付けのりという加工別に評価する他に、用途別、例えばギフト用、寿司用、おにぎり用等にそれぞれ最適な条件を備えたものを評価の基準とする様になり単に色がよく光沢があるだけでは通用しなくなっています。
また、同じ等級であっても生産地が異なると、同じ品質とはいえず、生産方法によって同産地の生産品でも色、光沢は違ってきます。以下、各項目ごとに簡単にまとめたものです。
→色
鮮やかに濃緑色に焼き上がった海苔が色の良い海苔です。濃緑色の海苔には、クロロフィル、カルテノイドという緑色と、黄色のもとになる成分が含まれ、上級品になればなるほど、これらの色素成分が多く含まれています。
→艶
艶があるほど良い海苔です。漁場できめこまかい管理で育てられた健康な海苔だけが艶のある乾海苔になります。そういった意味では、管理の行き届いた生産者ほど艶がある海苔をより多く採ることができます。
→作り
作りの良い海苔は表面の凹凸・穴あきがなく、見た目にも食欲をそそられるものです。つくりの良さは海苔をいかに丁寧にすいたかによって決まります。
→味
海苔の味の主成分には遊離アミノ酸があり、グルタミン酸、アラニン、タウリン等が多く含まれています。海苔の味はそのアミノ酸量によりかなり左右されます。上級品はこれらの成分がたいへん多く、バランス良く含まれるために、おいしく感じられ栄養も満点です。
海苔をおいしくいただくには?
保存する上での、海苔の最大の天敵は高湿度と高温度です。袋から出して、室内に放置しているとアッという間に湿気がきてしまいます。また、直射日光に長期間当たり続けると、赤紫色に変色してしまいます。これらを防ぐためには、以下の点に気をつけて保存して下さい。
■温度はできるだけ低く、高低の差が少ない方が良い。
■湿度もできるだけ低く、高低の差が少ない方が良い。
■明るさは、できるだけ暗く光りの照らない場所が良い。
■空気(酸素)には、できるだけふれない方が良い。
以上の結果から、海苔を保存する最適な場所は、最も身近にある冷蔵庫(冷凍庫)です。冷蔵庫(冷凍庫)は、低湿度、低温度、ドアを閉めれば真っ暗と、三拍子揃った保管場所と言えます。チャック袋等の密閉できるものに入れ、空気を良く抜き、冷蔵庫(冷凍庫)に入れれば長期間風味を損なわずに、おいしく召し上がれます。
また、容器の場合は、タッパのような密閉度の高いものが良いでしょう。(缶は、密閉度が低く適さない)。その際は、同封の乾燥剤も一緒に入れるとより長持ちします。
Posted at 06時51分
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