初午といなり寿司 [D@EXコラム]
稲荷の歴史は千年以上も昔にさかのぼります。稲荷というのは、「いねなり」からきた言葉で、元来農耕神のことであり、田や森の塚穴に住むところから神秘化され、稲荷信仰と結び付いたと考えられています。また稲荷大神を祭ってある社は日本全国多くあります。
昔は旧暦を用いていたので、節分前に“初午”が来ることはなく、まだまだ寒いこの時期でなくもう少し春めいた頃(通常は2月下旬から3月中旬の間)にきたものでした。四季のうつろいを敏感にとらえ、その中に“もののあわれ”を見出した当時の人々は、“初午”にはこぞって稲荷社に詣でたものでした。
初午は毎年2月の最初の午の日に開催され(2005年は2月3日(木))、五穀豊穣・家内安全・商売繁盛・交通安全・恋愛成就などを願う多くの老若男女で賑わいをみせています。
稲荷と言って思いつく食べ物はもちろんいなり寿司です。「いなり寿司」とか「きつねずし」という名前は、油揚げを好物とするキツネからきたものです。キツネは稲荷神社のお使いとされ、稲荷神社には油揚げを供えるところから、油揚げを使った寿司をいなり寿司というようになりました。またいなり寿司をもっとも古くから作っていたのは名古屋地方(豊川稲荷)であったといわれています。
最近ではいなり寿司も単にご飯をつめたものから、スーパーやデパ地下では「変わりいなり」といわれるほど色々な種類のいなりを見かけるようになりました。ジャンボ五目いなりが流行ったり、逆に一口サイズのちびいなりが流行ったりしたこともありました。しかも特徴はごはんを詰めた面を「上」にしてあること。何が中身かはっきりわかるし、見た目にも色とりどりで美しいです。おにぎりからいなりにトッピング文化が波及しているといえるでしょう。このいなりなら1個ならずとも何個も食べれてしまいそうですよね。<T.T>
Posted at 01時30分
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