公爵の酢「アチェートバルサミコ」 [DINING EXPRESS誌より]
世界で最も高価で気品のある酢と言われているアチェート・バルサミコはいわゆる一般のワインヴィネガーとはまったく質の違うものです。
一般のワインヴィネガーがワインを酢酸発酵させたものであるのに対し、アチェート・バルサミコはブドウ液を煮詰めたもの(モストコットという)を原料として酢酸発酵させたものです。
モストコットは滓を取り除かれ樽に移されてから1〜2年静置し、それから古い年代のワインヴィネガーを加え酢酸発酵をさせていきます。一年ごとの樽の移し替えを行い、できあがったものがアチェート・バルサミコです。
芳しい花のような香り、濃厚で奥の深い甘味、艶やかな茶褐色。「公爵の酢」といわれるアチェート・バルサミコは、エミリア・ロマーニャ州モデナで誕生しました。かつては一部の貴族階級の間で高級食材として家庭用に作られていただけでしたが、次第に一般家庭にひろがっていきました。今でもモデナの家庭では先祖から伝わるアチェート・バルサミコ酢を引き継ぎ、絶やすことなく、樽の移し変えを代々行っています。
一本のアチェート・バルサミコが出来上がるまでには、たいへんな手間と時間が必要です。原料のブドウをジュースにして、じっくりと煮詰めます(モストコット)。そして、樽でゆっくりと寝かせます。この間にも、樫、栗、桑など材質の違う樽へ、一年ごとに移し替えて、独特の複雑な味わいと香りを引き出します。熟成期間は3〜4年。中には200年以上の年代物もあります。このようにしてまろやかで風味豊かなアチェート・バルサミコとなるのです。アチェート・バルサミコと呼べるものは生産地として、エミリア・ロマーニャ州のモデナあるいはレッジョ・エミリアに限られています。また原料、熟成年数、酢酸濃度、アルコール度数、糖分まで、定められた製造工程や構成成分を満たすものでなければなりません。
最近ではアチェート・バルサミコの呼称を保護する為に、バルサミコ酢保護協会(CTAB)認定のラベルをボトルへ貼るようになりました。このシールは定められた規定をクリアしている製品にのみ与えられます。このシールを目印に安心して本物のアチェート・バルサミコをご購入いただけます。
1814 アチェート・バルサミコ 500ml*12
最も一般的なタイプのアチェート・バルサミコです。数滴で料理の味を深め、大変消化を助けます。
Posted at 22時45分