ポモドーロ [D@EXコラム]
イタリア料理に絶対欠かせない素材のトマト。トマトはイタリア語では「ポモドーロ(金のリンゴ)」と呼ばれ、現在イタリアでは約130種類存在すると言われています。イタリアにトマトが持ち込まれたのは16世紀で、当時は観賞用で、食用に改良され、一般の市民に食べはじめられたのが18世紀といわれています。
南イタリア周辺は、デュラム小麦(パスタの原料の硬質小麦)の一大産地でもあり、パスタとポモドーロの組み合わせが誕生したのはこのような地理的背景だったことがあげられるでしょう。トマトの生育には、水はけのよい土壌やたくさんの日照量、昼夜の温度差があるなどが必要です。地中海性の気候はトマトの生育にぴったりの条件です。
トマトでいえば、日本ではサンマルツァーノという品種が有名で、イタリア産長トマトの代名詞のように思われています。サンマルツアーノとはもともとイタリアのカンパーニャ州にある農村の名前であり,その近辺で栽培されている長トマトでありうまみや甘味が多く,生食用,加工用として広く栽培されていました。
ところが,今から約10年前,トマトの疫病が大流行し、サンマルツアーノの生産量も激減しました。日本では,限られた輸入者が業務用(特に一部のレストラン向け)に扱っているだけであり,ごくわずかの量しか出回っていません。
また小さいトマト(日本でいうプチトマト)はイタリア語で「ポモドリーニ」と呼ばれます。フレッシュなトマトの旨さのみを引き出した、スパゲッティ ポモドーロ、スパゲッティ ポモドリーニは、本当にトマトという名の料理でパスタでも人気メニューのひとつです。
電話帳で検索しても「ポモドーロ」と名がつくレストラン飲食店は日本で60以上もあります。イタリアの国旗の色でもある赤、完熟トマトのイメージと重なり、美味しいパスタが食べたくなりますね。
Posted at 06時15分
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