【山口県柳井市】 白壁・土蔵の残る街 [編集長コラム]
山口県の東側の瀬戸内海に面する柳井(やない)市。更に東には錦帯橋で有名な岩国市(城下町)があり、近くには屋代島(周防大島)があります。周防大島は瀬戸内海でも3番目の大きさがある島(淡路島、小豆島)です。柳井市の人口は4万人弱と山口県の地方都市ではありますが、柳井は古くから瀬戸内交易の港町として発展し、江戸・元禄の時代は瀬戸内海屈指の商都としてたいへん栄えた町です。
江戸時代には岩国藩のお納戸(なんど)と呼ばれていました。今でも古市・金屋地区(JR柳井駅から徒歩5分)には往時をしのばせる貴重な街並みが残っています。東西約270mにわたって続く、白壁の美しい家並みは、妻入型式で本瓦葺、入母屋型の屋根をもち、漆喰塗の大壁造の2階建商家が連なっています。
明治40年(1907年)周防銀行
本店として建築された。当時の銀行
建築として現存する数少ない建物。
(現在は周防銀行は存在しません)
現在は町並み資料館として使用され
ています。この地区のシンボルタワーです。
白壁・土蔵のある町が好きなので色々な町を訪れていますが、柳井はコンパクトにまとまっており、地元の方の努力で保存状態も良く好感が持てます。また大通りから幅1m程度の小路もあり往時をしのぶことができます。また明治の文豪国木田独歩が青年期(22歳ころ)を過ごした旧宅や18世紀後半に建造された商家「国森家住宅」は豪商の商家建築で国の重文であり細部まで保存状態が大変良く見学もできます。柳井では今年も11月23日に「柳井まつり」があります。
Posted at 13時54分