2010.8.2 加賀麩司宮田の「玉手箱」 [D@EXコラム]
創業明治8年の加賀のお麩の老舗加賀麩司宮田。金沢の花街である東茶屋街に隣接する浅野川沿いにあり、お麩ひとすじで、手作りにこだわり続けているお店です。
麩というと、あまりなじみがないのは、世代のせいかのか、それとも九州という土地柄のせいなのでしょうか。我が家の食卓に麩の料理が頻繁に出ていたという記憶はありません。たまに、おすいものにひっそりと浮いていたりとか。ただ、すき焼きの「サブ具材」として、肉の旨みと醤油をたっぷりと吸い込んだ麩は、かなりの実力者。
しかし、金沢出身の友人の話を聞くと「車麩」が家に常備され、何かにつけて使われているのだとか。玉子でとじたり、じぶ煮に使われたりするのだそうです。
こちらは玉手箱というお吸い物で、鶴屋百貨店で購入。「即席・おすまし」と書いてあります。お味噌汁バージョンもあるみたい。玉手箱を開けると、煙は出ませんし、おじいちゃんにもなりませんが、お花のカタチやまん丸の麩、昆布、鰹節、みつば、わかめなどが一袋。そして醤油が一袋。こちらは出汁ではなくて醤油です。具から出る出汁を大切にするため、調味料(アミノ酸)などは使っていないのだそうです。もちろん原料はすべて国産素材を使ってあります。
こちらをブレンドし、軽くお湯を注ぐとおすましのできあがり!鰹とミツバの香りがふんわり立ち上り、お麩もやわらかくておいしい。化学調味料の感じが一切なく、「即席」を越えた「即席おすまし」です。<YA>
Posted at 00時25分
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