いろんなことを教えてもらいました。 心の銘菓 唐草 おたくさ

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シーボルトが忘れられない女性の名前「おたきさん」。そのおたきさんの名前にちなみ、「おたくさ」と名づけられた花があじさいです。しかし、長崎出身の私ですが、あじさいを「“おたくさ”がきれかねー」と言っている人にはお会いしたことがありません。唯一「おたくさ」という名前で呼ばれるのが、このお菓子「おたくさ」です。というか、あらかたの長崎県人は、このお菓子によって、シーボルトとおたきさんのエピソードを知ることとなります。それほど長崎県ではポピュラーなお菓子です。つくっているのは、あの長崎物語の唐草。「ロマンの銘菓:長崎物語」や「愛の:おたくさ」など、銘菓に枕詞をつけるのが、ここのお菓子の特長。というか、枕詞まで一緒に脳みそに刷り込まれるお菓子ってそんなにないですよね。

 

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 発売されたのは、1971年。今から40年以上も前です。当時、このお菓子が教えてくれることがもうひとつありました。それは、「パイ」という存在です。まだ中にアップルやチェリーなどのフィリングがつまっているアメリカンパイの存在を知らなかった子供のころ、クッキーとは違ったサクッという食感と、濃厚なバターの香りは、まさに西洋そのもの。今も、あじさいの花を模した薄いパイ生地で織り上げた「おたくさ」は、繊細な花びらを表現するために一つ一つ手でひねり成形しています。おたくさの焼き色が一つ一つ違うのも、手作り感があります。

 

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おたくさ。ずっとおいしいまま。いつまでも大好き。<YA>

 

 

唐草(本店)

営業時間/9:00から19:00
〒850-0034 長崎市樺島町7番11号
TEL 095-824-2521(代)