阿蘇赤水へ行きましたので、たかなめしで有名なあそ路さんに訪問。
2008年にダイニングエクスプレス誌で取材をしています。その時の文章をそのまま使用しながら記事作成をしてみたいと思います。
おふくろの味を伝える阿蘇高菜を使った熊本の郷土料理
熊本県・阿蘇地方の特産物として全国的に有名な阿蘇高菜。阿蘇高菜を使った料理は数あれど高菜めしはいまや郷土料理の一品として数えられるほどポピュラーなものとなりました。この地方の家庭で食べられていた家庭料理が昭和43年創業の「あそ路」さんのメニューとして加わったことがそのはじまりと言われ、元祖たかなめしとして今も多くの人に愛されています。
久しぶりに訪問するから余計に楽しみ。
阿蘇の大地が育んだ高菜
熊本の代表的な野菜、阿蘇高菜。阿蘇高菜はからし菜の一種で標高4?5百メートルの阿蘇の高地で栽培されることから、耐寒性に強く、特有の火山灰土を耕して作った大自然の恵みの畑で育っています。開花前の花茎を収穫し高菜漬けにしますが漬けて日が浅く緑色の時期を「新漬け」貯蔵期間が長く黄色(あめ色)に変化したものを「古漬け」と呼びます。現在阿蘇高菜は地域ブランドとして商標登録されています。
復興応援メニューとなっています。単品540円。10年前も525円だった。
元祖たかなめし
昭和43年3月創業の「あそ路」さん。もともとこの地に小さなドライブインと飲食・雑貨の販売店を開業したのが始まりです。代表の井芹和徳さんが語ります。「私の祖母が戦中・戦後の子ども10人の子育ての時期に工夫を凝らして日々の食事を作っていたとの事です。その中で私の叔父や叔母たちの思い出のメニューだったのが高菜めしだったのです。その家庭料理を少し気恥ずかしい気持ちも含めて開店間もない店にひとつのメニューとしてお出ししたのが始まりです。」 そのたかなめしはドライバーや観光客の口コミで広がるようになり行列のできる「たかなめしの美味しいお店」として親しまれるようになりました。いまや阿蘇地方のみだけでなく、熊本の郷土料理として親しまれるようになった高菜めしは素朴な家庭料理が原点だったのです。
今日は単品たかなめし 540円 とホルモン煮込小 380円。それにおでん 1本110円を食べよう。
スジがやわらなかいのが無かったので、くんせい、たまご、練り物。 くんせいが大好きなんですよ、最近スーパーで買って毎週食べています。東京に上京した時に「くんせい」がなくて驚いたこともあります。数十年前はそうじゃなかったが今はくんせい化するブームですけど、おでんって地域性を出していくべきメニューだと思いますよ、ほんと。静岡おでんが有名ですね。
あそ路さんのたかなめしは、高菜漬けと塩漬けのタケノコを油で炒め、ご飯に混ぜ込み、ごまで香りづけをし、ふっくらした錦糸卵がアクセントを添えます。ご飯を炒めていないので、なんとも素朴な味がします。タケノコのシャキシャキした食感とご飯にうまく混ぜ込まれた高菜が「おふくろの味」を思い出させます。 結構なボリュームがある高菜めしも、この淡く素朴な味付けのおかげで食がすすみます。
「原料の高菜にはこだわりをもっています。塩と唐辛子で漬け込んだ無添加の高菜漬けで、高菜は厳選したものです。お客様に喜んでもらえる顔を思い浮かべて漬け込んでいます」春の季節になると寒い冬の阿蘇の冠雪を耐えた、新物の阿蘇高菜が出回ります。
高菜の新漬けが味わえる高菜が一番美味しいシーズンの到来です。
このホルモン煮込の鍋に圧倒されてしまう。一体何人前だろうか。
自慢のホルモン煮込とだご汁
単品のたかなめし(540円)以外で一番の人気メニューは「たかなめし定食」(1,295円)たかなめし以外にホルモン煮込み、だご汁、小鉢、漬物がセットになったメニューです。味の濃い味噌を使用した大鍋でぐつぐつ煮込んだホルモン煮込もファンが多い一品です。ネギを絡めていただくとホルモンとこんにゃくのコラボレーションがたまりません。家庭の味を守り通した、スープに野菜が溶け込んだとろっとした「だご汁」をいただくと体の中にじわっと温かさがしみわたります。
阿蘇山かと思うようなたかなめし。久しぶりの再会に感動。
昭和50年代外食することが特別に感じられたとき。阿蘇へドライブした時に家族であそ路さんのたかなめしを食べたあの味で、高菜めしが好きになりました。熊本の代表的な郷土料理として、素晴らしく美味しい料理であることを再認識した「あそ路」さんの訪問でした。
ホルモン煮込み 小 でこのボリューム。
唐辛子をかけて。これやっぱりうまいです。
10年前の記事をレビューしながら記事を作りましたが、当時の記憶がよみがえりました。